SONY TC-D5Mの修理
2018年4月19日作成開始 2018年4月28日更新 


巻き戻しが不調のため整備してみます。
作業工程の備忘録です。

★修理専門業者ではないので、修理依頼はお受けしていません★

ケースを開ける
配線の記録
裏側の基板を外す
巻き戻し不具合の原因を調べる

アイドラーの取り付けが間違っていました。

 

少し回転が重たいようです。

軸をクリーニングします。

録音再生切換スイッチに接点復活材を塗布。

電源をハンダ付けして仮組します。

仮組。

走行系をクリーニングします。

録音再生テストと調整をします。
テープスピード調整

消去ヘッド、録再ヘッド、キャプスタンを消磁。
 

消去ヘッド、録再ヘッド、キャプスタン、
ピンチローラーのクリーニング

ミラーカセットでテープパスの確認。

テープスピード調整は裏側の基板。

RV701の半固定抵抗。

3000Hzの信号が3015Hzで再生。

RV701の半固定抵抗で調整。

多少の変動はあるが、3000Hzに調整。
アジマス調整

まず両チャンネルのレベル合わせ。

左右同レベルになるように半固定抵抗を調整。

左右同じレベルで再生。

10kHzのアジマス調整用テストテープ。

無調整の状態で、ほぼ合っていました。

アジマス調整ネジを回して出力最大に調整。

位相があった状態。

調整したネジをペイントロックで固定。
再生レベル調整

0VUの基準レベル調整用テストテープ。
 
LINE OUT に、47kΩの負荷抵抗を接続。

基準出力レベルになるように調整。

基準出力レベル435mV。
レベルメーターの調整

LINE INから333Hzの信号を入力して
録音ボタンを押す。

LINE OUT出力が435mVになるように、
REC LEVELツマミで調整。

調整前のメーター。

メーターが0VUになるように調整。

調整後のメーター。
TC-D5の調整も並行して作業しています。
TC-D5と同じやり方で
もう一度再調整してみます。
アジマスと再生レベルの再調整

10kHzのアジマス調整用テストテープを再生。
 

出力レベルが最大になるように、
ヘッドのアジマス調整ネジを回す。

PB LEVELで左右同じレベルになるように調整。

左右同じレベルに調整。

位相を確認。
 

4dBのアッテネーターを入れて、
333Hzの信号を出力。

333Hzの信号をラインインに入力。
録音状態にしてラインアウトが0VU(435mV)に
なる用に録音レベルツマミで調整。
ラインアウトには、47kΩの負荷抵抗を接続。

信号の出力は4dBのアッテネーターを
入れた状態で、0VU (-4dB) 435mVにする。

 

ミリバルのレンジを切り替えます。

レンジを切り替えました。

信号の4dBのアッテネーターを0dBにする。

4dBレベルが上がります。

315Hz(0dB)のテストテープを再生

アジマス調整用に動かした量だけずれています。

PB LEVELで左右同じになるように調整します。
 

録音状態の時と同じレベル表示になるように、
PB LEVELを調整する。
録音バイアス調整

バイアス量は、パターンの接続を変えて調整。

1kHzの信号を出力。

0VUに調整。

435mV。

10kHzの信号を出力。

録音レベルは固定。

10kHzも左右の誤差は少ないです。

1kHzに戻し、20dBのアッテネーターを入れる。

録音レベルは固定。

-20dB低くなります。

10kHzの信号を出力。

録音レベルは固定。

同じレベル表示。

レンジを切り替えます。

-20dBにした1kHzの信号。

ほぼ同じ。

10kHzの信号を出力。

ほぼ同じ誤差で表示。

ノーマルのマクセルUDで確認。
1kHzと10kHzの信号を-20dBで録音したときに、
再生出力レベルの差がOdB±0.5dBに
なるようにパターンの接続を変えて調整します。
当時のSONYの基準テープで
調整されています。
現行品のマクセルURではどの程度の
差が出るか確認します。

1kHzの再生レベル。
 

10kHzの再生レベル。
左右の差が大きくなっています。

ミリバルのレンジを切り替えました。
1kHzの再生。

ミリバルのレンジを切り替えました。
10kHzの再生。
録音レベル調整

333Hzの信号を出力します。

録音レベルツマミで、0VUに合わせます。

ラインアウトとミリバルの間には、
47kΩの負荷抵抗を入れておきます。

435mVになるように録音レベルツマミで
調整します。

現行品のノーマルテープのマクセルURを
ノーマルテープの基準テープにします。
333Hz 0VUの信号を録音します。

巻き戻して再生します。

 

マクセルURは、ローノイズテープのため
テープ感度が低いです。 

テープ感度に合わせるため、
REC LEVELの半固定抵抗で調整します。

REC LEVELの半固定抵抗で左右のレベルを
上げてから、録音再生して測定します。

何度も調整と録音再生を繰り返して、
再生レベルが435mVになるように調整します。
ケースの取り付け

古いスポンジを取り除きます。

新しいスポンジを貼ります。

テープセレクトとドルビーNRのスイッチ。

フエルト取り付け。

カバーの取り付け。

ネジは4か所。

カセットぶたの取り付け。

スプリングに取り付ける。

ネジは3か所。

一番長いネジ1本。

短いネジ2本。

2番目に長いネジ3本。

短いネジ1本。

短いネジ6本。

電池ぶたに新しいスポンジを貼る。

電池ぶたを取り付ける。
組み立て完了。
録音再生テスト
録音設定
@テスト信号CDの315Hz/-4dBの信号を、マイク入力時とライン入力時に0VUになるように調整。
A著作権フリー音楽のCDを使用。
Bテープは現行品で販売されている、ノーマルポジションのマクセルURを使用。
Cマイク入力のドルビーON/OFFと、ライン入力のドルビーON/OFFの4種類の設定で録音。
D録音したテープの再生音をPCM 44.1kHz 16bitで録音。
E下線付きの文字をクリックすると音を再生します。
F右のリンクは、LINE INからLINE OUTのCDの音。TC-D5M-LINE-OUT-SOUSE.wav へのリンク

マイク入力、ドルビーON、マクセルUR。
TC-D5M-MIC-DOLBY-ON.wav へのリンク

マイク入力、ドルビーOFF、マクセルUR。
TC-D5M-MIC-DOLBY-OFF.wav へのリンク

ライン入力、ドルビーON、マクセルUR。
TC-D5M-LINE-DOLBY-ON.wav へのリンク

ライン入力、ドルビーOFF、マクセルUR。
TC-D5M-LINE-DOLBY-OFF.wav へのリンク

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